ー 瀞峡を描く

電気やエンジンなど、現代のような動力が存在しなかった時代から、川の流れという自然のエネルギーを借りて人が通い、ものと共に文化が運ばれた瀞峡。

「三県境」と呼ばれ、三重・奈良・和歌山の境に位置するこの美しい秘境で、スケッチを通じて本当の自分と向き合う時間を過ごしませんか？

今回は、瀞峡にある一軒のカフェ「瀞ホテル喫茶室」の一部屋を貸し切って、スケッチをします。

ー 描くことを通じて、風景と自分自身が溶け合う

風が吹き抜ける欄干から見えるのは、深い翠色の北山川の流れと、迫り来るような山並み、目の前にそびえる柱状節理の岩壁。
さらに、耳に聞こえるのは、狭い渓谷を悠々と流れる川のせせらぎ、鳥の声、森のざわめき、時に風や雨の音。
絵を描くこと、そして自分と向き合う時間を邪魔するものはなにひとつありません。

絵を描くのが初めて・自信がないという方でも、みなさんが「ひたすら集中していたら、時間があっという間に過ぎていった」「こんなに何かに夢中になったのは、何年ぶりだろう」そんなふうにおっしゃいます。
それはまるで、目の前の風景と自分自身が溶け合っていくような感覚です。

ー 講師の画家・坂口けいこさん

今回講師としてお呼びする画家・坂口けいこさんは、幼い頃からこの熊野地域で育ち、熊野の自然をモチーフにして長年制作を続けています。現在、東京・国立新美術館にも油彩画作品が展示。また、画家としての活動のかたわら、主に子供たちに向けて、スケッチを通じた心理セラピーを行っています。

けいこさんご自身は、ニコニコと笑顔が明るく朗らかな人柄ですが、熊野の自然と向き合って作られた作品は、まるで自然からあふれるエネルギーの一粒一粒が、光や飛沫になって力強く降り注いでくるようです。

ー 手ぶらでもOK！描く楽しみを気軽に本格的に味わう

今回は、画材やスケッチボードをKii Tourismで準備しています。
「絵を描いてみて楽しかったら、おうちでも気軽に楽しんで欲しい」そんなけいこさんの発案により、描いたらそのまま飾れるキャンパスボードと、気軽に取り出していつでも描ける固形水彩絵具をお1人に1つずつご用意します。

「絵を描くのは不慣れ」そんな方でも大歓迎です！
また、ご自身のお気に入りの画材があれば、もちろんご持参いただいてもOKです。

※ご昼食は、ご自身で持参いただくか、「瀞ホテル喫茶室」のハヤシライスをご希望の方は申込時にお知らせください(事前予約制です)。

描くことを通じて、目の前の自然と全身全霊で向き合う。すると、頭が空っぽになって、いつの間にか自分自身とも向き合っている。

そんな楽しさを、静かな瀞峡の風景とともに、味わってみましょう！